生涯乙女宣言者であるひなぎくの読んだ本をご紹介★
乙女的ではない本もたくさんありますので
乙女ではない方にも楽しんでいただけると思います(•´ω`•)

なぜ、脳は神を創ったのか?/苫米地英人

 
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なぜ、脳は神を創ったのか? (Forest 2545 shinsyo) [ 苫米地英人 ]
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この作者は脳機能を研究する一方で

・天台宗ハワイ別院国際部長

・チベット仏教カギュー&ゲルク派傳法大阿闍梨

・全日本気功師会副校長

なども経験なさっています。

 

脳科学と宗教との両側から

脳の機能について研究なさっている方です。

 

 

結論としては

神は脳が作り出したもので存在しない

だから宗教戦争はしなくて良い

という内容で世界平和を願う考えのようです。

 

しかし本書を読んで、そんなに単純なことでは

なさそうだなぁと改めて感じました。

 

日本ではあまり宗教の力は強く感じませんが

キリスト教社会ではかなりの影響力があるようです。

 

 

アメリカでの話。

福利厚生などの圧縮と

生産性の向上に貢献しているのは

工場専属の牧師さんだそうです。

 

どういうことかと思ったら

例えば事故で指を落としてしまったときにも

「これも神の思し召しです」

と説得することで心を救って

労災で休むことなく働かせることが

できるという内容でした。

 

これを作者はグロテスクだと表現していましたが

私は逆の感想を持ちました。

 

不幸に感じてふさぎ込んでウツになるよりも

神の思し召しで仕方のないことなのだと

前向きにとらえて元気に仕事ができる方が

本人にとっても良いことのように感じました。

もちろん会社も助かるでしょう。

 

 

こう考えると、宗教は必要なものなのかも

しれないと感じました。

 

みんな神様がいないことは何となく

感じているとは思います。

でも不思議な現象すべてを否定することはできません。

 

それを私は未知の科学現象だと考え、

作者は脳の幻覚であると考え、

宗教家たちは奇跡と呼んでいるだけの違いです。

 

私個人の考えとしては

宗教という団体になるとルールがうるさくなるので

うさん臭く感じるのですが

信仰そのものは必要だと思います。

 

信仰するということは、畏怖する対象があるということです。

恥を知ることにもつながります。

信仰心=道徳心ではないでしょうか。

 

信仰するものがなくても善悪をわきまえて

自分を律することのできる立派な人もいますが

少数だと思います。

 

例えば、大金が入ったカバンを道で見つけたときに。

 

信仰心があれば一瞬自分のものにしようかと

頭をよぎっても、誰も見ていなくても神には知られる。

もしくはお天道様、父親、なんでも良いですが

畏怖する対象にばれることを恐れて届け出ることでしょう。

 

道徳心の最初のきっかけは

畏怖することから始まって良いと思います。

 

次に、なぜ怒られるのかという

ステップに進んでいければ

徐々に自分を律するということが

わかってくるのではないでしょうか。

 

しかし、自制心も信仰心もない人は

自分さえ良ければ良いという考えで

自分のものにしてしまうと思います。

 

怖いものや恥を知らない人は

平気でずるいことをしたり

暴力をふるったりします。

 

 

 

そう考えると、宗教がなくなると

宗教戦争はなくなるかもしれませんが

北斗の拳のような暴力に満ちた

世界になってしまう可能性もあります。

 

筆者の言う、宗教をなくして

宗教戦争のない平和な世界というものは

あくまでも自分を律することのできる

筆者のような立派な人間だけで

構成された世界でないと実現できないと思います。

 

結局、宗教そのものではなく

宗教を利用する人が悪いのです。

悪い人間がいなくならない限り

戦争はなくならないでしょう。

悲しいことですが・・・。

 

どうして暴力で奪ってしまおうとか

暴力で解決ししようという発想になるのか

私には理解ができません。

 

しかしそういう私も

虫が飛んでいれば殺すし

動物の肉を食べて生きています。

 

そういうことを拒否している

人たちから見れば

残酷で理解できないことなのかも知れません。

 

ラインを引くことはとても難しいことですが

我欲をむさぼることをやめて

相手の立場や気持ちを考えれば

もう少しみんなが心地よく

過ごせるのではないかと思います。

 

そういったことを考えさせられる一冊でした。

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